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たきり老人の比率は8.4%から4.3%に減少したことは望ましいことである(表2−12を参照)。また、寝たきり老人の大部分が、自毛で家族によって介護されていることは注目に値する。

高齢者の健康状態を、性別、年齢別に見ると、表2−13のようになる。一般的に言って男性の健康状態が女性よりも良く、年齢が高くなるほど悪くなる。健康状態が良い者の比率は、男性が女性よりも10%高い。寝たきり老人も女性の4.9%に対し、男性の3.7%と女性の方が高く、特に75歳以上の女性の比率は9.4%で、約10人に1人の割合である。これを地域別に見ると、台北市の高齢者の健康状態が一番良く、その次が台湾省北部地域と中部地域の順になっている。高雄市と東部地域はあまり良くない(表2−14を参照)。また、東部高齢者の8.6%が寝たきり老人であることが際立って目立つ。

表2−15は、台湾省家庭計画研究所が1989年に行った、高齢者の5項目の運動機能の測定の結果である。もちろん、運動の機能は加齢とともに低下するのは当たり前であるが、42.6%の80歳以上の老人が、1項目も「できない」ことは注目に値する。特に、女性の機能は一般的に男性よりも低く、5項目全部「できる」80歳以上の女性はわずか5.0%で、男性の13.4%よりも非常に低い。

台湾高齢者の主な疾患は高血圧で、過去3か月間に高血圧と診断されたのが37.9%である。その次が関節炎・リウマチで35.9%の罹患率、そして心臓病が16.0%、視力障害が14.4%、糖尿病が11.6%で、他は6%未満である(表2−16を参照)。性別に見た場合、高血圧は男性が

表2−14 高齢者地域別健康状態(自己評価) (%)

地域別 良いあまり

病気しない

あまり良くないが生活に支障ない 寝たきり 合計
台湾全部 45.4 50.3 4.3 100.0
台湾省: 45.1 50.7 4.2 100.0
北部 48.0 47.7 4.3 100.0
中部 47.2 49.1 3.7 100.0
南部 41.0 55.2 3.8 100.0
東部 36.2 55.2 8.6 100.0
台北市 51.0 44.6 4.4 100.0
?沙ヤ 36.8 59.2 4.0 100.0

資料:表2−6と同じ。

 

 

 

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